堤防での釣りはアジやサバ、イワシといった小型の魚から、運が良ければ大物まで、様々な魚を釣るチャンスがあります。初心者の方から上級者の方まで一人でも家族連れでも楽しめるのが堤防での釣りの魅力です。
せっかく釣れた魚を食べるには新鮮な状態で持ち帰るためには、クーラーボックスが欠かせません。
ただ、ひとくちにクーラーボックスと言っても、その種類は多岐にわたります。サイズ、保冷力、機能性など、選ぶポイントはたくさんあり、初めて購入する方にとっては迷ってしまうことも多いでしょう。
この記事では釣り歴20年のベテランの実体験をもとに、堤防での釣りを楽しむために失敗しないクーラーボックス選びができるよう、選び方のポイントから、具体的なおすすめモデルまで、徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたにぴったりのクーラーボックスがきっと見つかります!
失敗しないクーラーボックス選びの3つのポイント
まずは、堤防での釣りに適したクーラーボックスを選ぶ際に、必ず押さえておきたい3つのポイントを解説します。
このポイントをもとにクーラーボックスを選びましょう。
適切なサイズのクーラーボックスを選ぶ
クーラーボックスの容量は、リットル(L)で表記されています。堤防で釣れる魚のサイズや、釣行時間、何人で釣りに行くかによって、適切なサイズは変わってきます。
1-1. 10〜15L:ライトな釣りに最適
アジやサバ、イワシといった小型の魚を持ち帰りたい場合や、半日程度の短い釣行には、10L〜15Lのモデルがおすすめです。
このサイズなら、飲み物や軽食も一緒に入れることができます。また、軽量で持ち運びが楽なので、機動性が求められる釣りにも向いています。
1-2. 20〜25L:幅広い釣りに対応
堤防からサゴシやイナダといった中型青物や、カレイ、クロダイなどを狙う場合、または数人で釣りを楽しむ場合は、20L〜25Lのモデルが汎用性が高くおすすめです。このサイズがあれば、40cmクラスの魚でもまっすぐ入れることができ、魚が曲がらず鮮度を保てます。
1-3. 30L以上:大物狙いや長時間の釣りに
マダイやシーバスといった大型魚を狙う場合や、1日釣りをする場合は、30L以上の大型モデルを検討しましょう。特に、夏場は保冷材も多めに必要になるため、大は小を兼ねるという考え方も大切です。ただし、大型になるほど重く、持ち運びが大変になるので、その点も考慮して選びましょう。
アジやイワシなどの小型回遊魚や短時間の釣行であれば10〜15L
サゴシやイナダなどの中型回遊魚や数人での釣りを行うのであれば20〜25L
大物を狙ったり1日釣りをする場合は30Lを超える大型モデル
を選ぶ
クーラーボックスの素材による 保冷力の違いを理解する

クーラーボックスの保冷力は、内部の断熱材によって決まります。断熱材には主に以下の3種類があり、それぞれ保冷力と価格が異なります。
特に夏場は炎天下で釣りをすることになるので、保冷力は非常に重要な要素の1つになります。どれだけ氷を入れても保冷力が低いと帰る頃にはすでに氷が溶けていることもあります。
2-1. 発泡スチロール
最も安価な断熱材で、ホームセンターなどで売られている一般的なクーラーボックスに多く使われています。保冷力はそこそこですが、数時間程度の釣行であれば十分な性能を発揮します。
また、釣り餌を入れておくようのクーラーボックスとしても利用されることがしばしばあります。
2-2. 発泡ウレタン
発泡スチロールよりも高性能で、多くの釣りメーカーのクーラーボックスで採用されています。保冷力が高く、夏場の釣りでも安心して使えます。コストと性能のバランスがとれており、初心者の方に最もおすすめできるタイプです。
多くのクーラーボックスすは発泡ウレタンが利用され
- 子供の部活動用
- キャンプ
- 車中泊
など幅広いジャンルで活躍するので釣り以外にも利用する場合も安心して利用できます。
2-3. 真空パネル
真空の層を設けることで、熱の伝導を極限まで抑えた、最も保冷力の高い断熱材です。その分、価格も高くなりますが、真夏の炎天下でも長時間保冷力を維持できます。釣った魚の鮮度を何よりも優先したい方や、遠征釣行が多い方におすすめです。
保温性を重視する方は真空パネル
保温性とコスパを重視する方は発泡ウレタン
コスパを求める方は発泡スチロール
釣り専用クーラーボックスにあると便利な機能性をチェックする
クーラーボックスには、保冷力以外にも、釣りをより快適にしてくれる様々な便利機能が付いています。
- 水抜き栓: 溶けた氷や溜まった水を簡単に排出できます。いちいち中身を全部出して水を捨てる手間が省けるので、非常に便利です。
魚を氷水につけたりする方には必須の装備です。 - 滑り止めゴム: 堤防の上は濡れて滑りやすいので、クーラーボックスが安定するように、底に滑り止めが付いていると安心です。
船の釣りなどをしたり車で持ち帰る場合にも利用できるのでもしついていれば便利に活用できます。 - 投入口(窓): 蓋全体を開けなくても、小さな窓から魚や飲み物を出し入れできます。冷気が逃げるのを最小限に抑えられます。
素材をこだわっても蓋の開け閉めの時間が極端に多かったり長かったりすると冷気が逃げるのであると長時間の釣りに安心して利用できます。 - ハンドル・ショルダーベルト: 持ち運びやすさを左右します。重くなることを考えると、両方の機能が付いているとさらに便利です。
船での釣りや氷水を作ったりするなど人それぞれの使い方に合わせてここは選びましょう!
堤防釣りにおすすめのクーラーボックス3選
ここからは、上記のポイントを踏まえ、釣り初心者の方に特におすすめしたいクーラーボックスを3つ厳選してご紹介します。
ダイワ クールラインα
数あるクーラーボックスの中でも、「とりあえずこれを選んでおけば間違いない」と言えるのが、ダイワのクールラインαシリーズです。シンプルで飽きのこないデザインと、使い勝手の良さ、そして何よりも安定した保冷力で、多くの釣り人から愛されています。
特におすすめはクールライン SUシリーズ
こちらは、底一面真空パネルになっており暑い堤防の上でも中を冷たく保つことができます。
他にもTSシリーズやVSシリーズなどありこちらは3面・5面真空パネルのモデルですが非常に高価なものなのでしっかり検討が必要です。
とりあえず、保冷力の優れたものが欲しい!という方はSUシリーズからおすすめです。
【おすすめポイント】
- 汎用性の高いサイズ展開: 10Lから25Lまで幅広いサイズが揃っており、堤防での様々な釣りに対応できます。
- 十分な保冷力: 発泡ウレタン断熱材を使用しており、日中の釣りには十分な保冷力を備えています。
SUシリーズではさらに底に真空パネルを搭載し保冷力がさらに高まり地面からの熱をカットしています。 - 豊富なカラーバリエーション: スタイリッシュなデザインで、好みに合わせて選べます。長く使うものなので好みに合わせて購入できるのは非常に重要な要素とも言えますね!
- 高い拡張性:別売りのプルーフケースなどを使うことでクーラーボックス内を区切ることができます。
こんな方におすすめのクーラーボックス
- とりあえずクーラーボックスが欲しい方
- 魚などもしまいつつ荷物も入れたい方(別売りケースを使う場合)
- 半日程度の釣りをする方

シマノ フィクセル ライト
軽量で持ち運びがしやすいクーラーボックスを求めるなら、シマノのフィクセル ライトがおすすめです。
こちらのモデルは軽量性を求めながら高い保冷力を誇るクーラーボックス。
発泡ポリスチレンという素材を使い、保冷力はなんと17Lのクーラーボックスでは脅威の35時間氷を保つことができるという圧倒的な保冷力を兼ね備えています。(I-CEに基づく)
さらに、グレードを上げることで最大110時間まで氷を保つことができるモデルまで存在します。
【おすすめポイント】
- 驚くほどの軽さ: シマノ独自の技術で軽量化されており、中身を入れても女性や子供でも楽に持ち運べます。
- 圧倒的な保冷力:保冷力に文句なしの35時間氷を保つので長時間の利用でも可能。さらに一泊などする方であればグレードをあげて購入することもアリかもしれません。
- 優れた機能性: 水抜き栓や滑り止めゴムはもちろん、抗菌機能も備わっており、衛生面でも安心です。長時間利用するものなので機能性が豊富なものだと安心して利用できます。
こんな方におすすめのクーラーボックス
- 長時間の釣行や家までの距離があり保冷時間が長い方
- 堤防だけでなくオフショア(船の釣り)をする方
- タイを入れる方(長さが必要なものではなく広さが必要な方)

コールマン COOLER 60QT
アウトドアブランドで有名なコールマンから発売される『COOLER 60QT』
こちらのモデルは今回紹介する中で唯一のキャスター付きモデル!堤防のような足場の安定する場面でこそ、キャスターがあることで楽に長距離クーラーボックスを運ぶことができます。
魚や飲み物を入れて持ち歩くものなので、キャスターがあることで安定して運ぶことができます。
【おすすめポイント】
- キャスター付きのモデル!:キャスターがあることで安定して運べて女性や子供でも運ぶことが可能!
- 大容量:56L入るモデルなので多くの荷物を運ぶことができるのが魅力
こんな方におすすめのクーラーボックス
- 堤防で車が近くにつけられない時
- 堤防の上をよく移動する方にもおすすめ

クーラーボックスを賢く使うための豆知識
クーラーボックスは、ただ氷と魚を入れるだけでは、その性能を最大限に発揮できません。ここでは、保冷力をさらに高め、釣行を快適にするためのちょっとしたコツをご紹介します。
1. 釣りに行く前にクーラーボックス内部を予冷する
クーラーボックスを事前に冷やしておく予冷(よれい)は、保冷力を高める上で最も効果的な方法です。釣行前日から、氷や保冷剤をクーラーボックスに入れて、内部を冷やしておきましょう。
2. 氷と保冷剤を併用する
保冷剤は溶けにくく、長時間冷たさを保つことができます。一方、氷は冷やす力が強く、急激に冷やしたい場合に有効です。両方を併用することで、それぞれのメリットを活かすことができます。魚を入れる場所は氷、飲み物や餌は保冷剤の近くに置く、といった工夫もできます。
3. 隙間なく詰める
クーラーボックスの保冷力を維持するには、内部の空気を減らすことが大切です。隙間があると、冷気が逃げやすくなってしまいます。保冷剤や氷、そしてタオルなどを活用して、できるだけ隙間をなくすようにしましょう。
4. 蓋の開閉は最小限に
クーラーボックスの内部を冷たく保てていても外気が入り込んでしまうと再度冷やす必要が出てしまいその分氷が早く溶けてしまいます。
なのでできる限りクーラーボックスの開閉は少なくし内部に暖かい空気を入れないように注意しましょう!
クーラーボックの選び方とオススメ まとめ
堤防での釣りを楽しむ上で、クーラーボックスはあなたの釣果をより良いものにするための重要なアイテムです。今回ご紹介したポイントや、おすすめのモデルを参考に、ご自身の釣りのスタイルに合ったクーラーボックスを見つけて、快適なフィッシングライフを送ってください。
他にもクーラーボックスについて知りたい方は下記の記事も参考にしてみてはいかがでしょうか?
クーラーボックスの選び方をさらに細かく紹介しています